ゲーミングPCにおいては、グラフィックボードとCPUに並び、メモリの重要度も高いです。
快適なゲーミング環境を整えるためには、メモリの知識は必要不可欠と言えるでしょう。
本記事ではメモリの役割をはじめ、あなたに合ったメモリの容量の選び方をご紹介してきます。
メモリのことが分からない、オススメを知りたい方は最後まで一読いただけますと幸いです。
メモリの基礎知識とゲーミングPCとの関係性
メモリの基礎知識
メモリは一般にRAM(ランダムアクセスメモリ)と呼ばれます。
RAMの役割は頻繁に使用するデータや命令を一時保存することで、PCの処理速度を上げます。
RAMは作業台に例えられることも多いです。例えば、勉強するときに教科書や参考書、筆記用具を広げられる広い机があると作業がしやすいですよね。同様に、RAMの容量が大きければ大きいほど、多くのアプリケーションやソフトウェアを同時に起動しても動作に支障が出にくいというわけです。
ゲーミングPCでのメモリの役割
メモリはゲームの動作に大きな影響を与えます。
昨今のゲームは大量のデータを扱うため、そのデータを一時保存するメモリが重要になります。
メモリが不足している場合はデータの全てを保存できないため、ゲーム中に遅延やフリーズなどの動作不良が発生する原因になります。
メモリはゲームをより速く、より効率的に動作させるためには必要不可欠と言えるでしょう。
昨今では、複雑なプログラムや美麗な3Dグラフィックスによって、データ処理の大きいゲームも多いです。
RAMの容量を十分に確保することで、ゲームの読み込み時間が短縮され、より快適なゲーム環境が整えられると覚えておきましょう。
ゲーミングPCに必要なメモリ容量とは?
ゲーミングPCに必要なメモリ容量は、使用目的によって大きく変わります。
ゲームのジャンルやプレイスタイル、その他ゲーム以外の使用の有無を考慮する必要があるでしょう。
基本的な考え方についてまとめましたので、参考にしてみてください。
ゲームジャンルから考えるメモリ容量
ゲーミングPCに必要なメモリ容量は、ゲームジャンルによっても異なります。
例えば2Dゲーム、テキストが主体のアドベンチャーゲームなどは大きなメモリ容量は必要ありません。
ゲームでメモリの使用率が高くなる主な要因は、高精細な映像を出力する場合だからです。
3Dゲームや大規模なオープンワールドのゲームなどは映像の出力でメモリを多く使用します。
この場合はメモリ容量に余裕がない場合は快適にプレイできない可能性も高くなります。
また、メモリ不足がゲームプレイに大きな影響を及ぼす対戦系のゲームジャンルも注意が必要です。
動作不良や遅延が発生しないようにメモリ容量には余裕を持たせると良いでしょう。
人気ゲームタイトルから必要なメモリ容量を考えよう
すでにプレイしたいゲームタイトルが決まっている場合は、公式データを参考にするのもオススメです。
公式データにはメモリの他にも、推奨されるスペックが記載されている場合がほとんどです。
配信のプラットフォーム、または公式サイトで確認してみると良いでしょう。
今回は人気ゲームの公式データを一部抜粋しましたので、気になるタイトルがある方は参考にしてみてください。
人気FPS・TPSゲームのメモリ容量
FPSゲーム | 最低メモリ | 推奨メモリ |
Apex Legends | 6GB | 8GB |
Fortnite | 4GB | 16GB |
PUBG | 8GB | 16GB |
Escape from Tarkov | 8GB | 16GB |
Overwatch2 | 4GB | 8GB |
Counter-Strike | 2GB | 8GB |
Call of Duty | 8GB | 12GB |
VALORANT | 4GB | 4GB |
VALORANTのように推奨メモリが低いタイトルも確認できます。
ただ、FPS・TPSゲームはその性質上、メモリ容量に余裕があるほうが望ましいです。
高解像度の設定で安定したゲームプレイを行いたい場合は16GB以上を目指しましょう。
人気アクション系ゲームのメモリ容量
ゲームタイトル | 最低メモリ | 推奨メモリ |
ELDEN RING | 12GB | 16GB |
MONSTER HUNTER RISE | 8GB | 8GB |
Cyberpunk 2077 | 8GB | 12GB |
LOST JUDGMENT | 8GB | 8GB |
Stray | 8GB | 8GB |
アクション系のゲームは、FPS・TPSゲームと比べると推奨メモリの容量はやや下がります。
ただ、ELDEN RINGのような美麗なグラフィックが売りの最新ゲームは、要求スペックが高い傾向があります。
FPS・TPSゲームや対人系のゲームをプレイしない場合でも、最新作を遊びたいなら16GBが無難と言えます。
人気RPG系のメモリ容量
ゲームタイトル | 最低メモリ | 推奨メモリ |
FINAL FANTASY XIV Online | 4GB | 8GB |
FINAL FANTASY VII REMAKE | 8GB | 12GB |
Tales of Arise | 8GB | 8GB |
ペルソナ5 ザ・ロイヤル | 8GB | 8GB |
ライザのアトリエ | 8GB | 16GB |
RPGでもライザのアトリエのように推奨メモリが高いタイトルも中にはあります。
RPGの場合は推奨メモリ未満でもゲームプレイに致命的な支障が出にくいため、8GBでも問題ないかもしれません。
しかし、基本的には最新作であるほど推奨メモリも高くなりやすいので、数年後先を考慮に入れるとやはり16GB以上を選ぶと良いでしょう。
ゲーム以外のメモリ使用率を考慮しよう
ゲーミングPCのメモリを選ぶ上で、忘れてはならないのはゲーム以外のメモリ使用率です。
PCは起動しているだけでバックグラウンドで様々なソフトやアプリが動作し、メモリを消費しています。
常駐ソフトやアプリだけでも、使用率が1GBを超えることは珍しくありません。
それに加えて、ゲーム中にマルチタスクを好む方であれば、メモリの使用率はさらに増えます。
動画配信を視聴したり、ブラウザで多くのタブを開いているだけでも5GBを超えることもあるでしょう。
そうなると16GBのメモリを搭載したゲーミングPCでも、メモリ不足になる場面が増えてきます。
ゲームと並行して色々な作業をこなしたいという方は、32GBを選ぶことをオススメします。
Steamユーザーの一般的なメモリの容量は16GB
ゲーミングPCユーザーに人気のプラットフォームであるSteamでは、PCに関する様々なデータが公開されています。
2022年12月の公開データによると、ユーザーのPCに搭載されているメモリ容量の半数は16GBです。
トップは約52%を占める16GB、続いて約20%の8GB、さらに約14%の32GBと続いています。
昨今はFPS・TPSゲームやeスポーツが人気なので、大容量の32GB以上のユーザーも増えてきているようです。
どうしてもメモリの容量に悩む方は統計データを参考に、主流の16GB以上を選択するのが良いでしょう。
管理人のおすすめメモリ容量はいくつ?
ズバリお答えすると、最低でも8GBは必要!
目的に応じて16GBもしくは32GBのどちらかを選ぶのがオススメです。
多くのメモリを搭載することで、複数のタスクを同時に実行したり、快適なゲーム環境を整えることが可能になります。もちろんメモリの容量が大きいほど、コストも大きくなるので予算を考慮に入れて検討しましょう。
なお、64GBについてはゲーミングPCとして使用するには、過剰と言えるほどの大容量です。
高解像度(8K映像など)の動画編集を行ったりしない限りは、ゲーミングPCでは持て余すので注意してください。
とにかく価格を抑えたい方向け
メリット :ゲーミングPCの購入金額を下げられる
デメリット:遊べるゲームタイトルに制限が出る、新作ゲームの要求スペックを満たしにくい
コストパフォーマンスと快適なゲーム環境を両立したい方向け
メリット :基本的に最新タイトルでも快適にプレイできる
デメリット:実況配信など負荷が掛かるアプリやソフトとのゲーム両立には難がある
快適なゲームプレイと実況配信などを両立したい方向け
メリット :ゲームプレイとその他の両立ができる、数年先も不安がない大容量
デメリット:容量が大きい分コストも高くなる
まとめ
ここまでメモリに関しての解説を行ってきました。
メモリは快適なゲーム環境を整えるために重要なパーツになります。
要点を押さえておけば、自分に合ったメモリ容量を選べますので、ぜひ参考にしてみてください。
・快適なゲームプレイには基本的には16GB以上がおすすめ
・実況配信など、ゲームと並行してマルチタスクをこなしたい方は32GB
・ゲーミングPCにおいてメモリはグラフィックボード、CPUに並ぶ重要パーツ